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乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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怖い・・・怖すぎるぞ!しかし良く解らない。

本年度のアカデミー賞、作品賞・監督賞・助演男優賞・脚色賞の4冠を獲得した作品。兄弟監督としては史上初の栄冠に輝いたコーエン兄弟、実はハリウッドは兄弟監督が多く(ファレリー兄弟やウォシャウスキー兄弟など)評価も高い、才能が倍の効果を生むのだろうか。

さてこの映画、最初から最後まで殺人鬼を演じたハビエル・バルデムの作品である。もうとにかくこの男は怖い、殺人を犯していなくても怖い、喋っているだけで怖い、歩いているだけで怖いのである。ラテンの二枚目として人気がある俳優らしいが全くそのニオイは消されている、本人が「あの髪型だけは嫌だった」と語っていたヘアスタイルだけが唯一人間らしさを保っている。

それで全体的な評価だが、どうもラストが肩すかしを喰らったような印象だ。個人的にコーエン兄弟の作品はあまり好きなタイプでは無いのだが、その理由にストーリーに重きを置いていないと感じることが大きい。どの映画も観客の感情を高ぶらせる為にとてもレベルの高い演出がされている、その為に序盤からラストに掛けては本当に緊張感が漂うのである。しかし終わりはいつも尻切れトンボでカタルシスが発生しないのだ。コーエン兄弟の生理的な問題もあるのだろうが・・・。

しかしトミー・リー・ジョーンズは良い役者である、これ程の役者が缶コーヒーのCMに出ている事は奇跡だろう。

<GOOD POINT>
1.ハビエル・バルデムの恐怖を体感せよ。個人的には牛のイメージだが、人を殺すことに対する感情が無い殺人鬼は映画で沢山見てきたが、それよりも一段上に行ってしまった殺人鬼である・・・上手く説明できないが。

2.画の構成が素晴らしい。コーエン兄弟の映画は何が素晴らしいといえば画の構成である。どの場面を切り取っても写真集に出来てしまうほどに画作りが上手い。アップも顔だけのよりではないし、引きの画も非常に意味のある画になっているのである。気を付けて見て欲しい。

<BAD POINT>
1.とにかくラスト・・・意図的に解りにくくしているとしか思えない。でもそれが玄人の批評家たちが支持している所でもあるのだが。個人的には分からない映画でも気持ちよければOKと思っているし、そういう映画は沢山ある。

2.殺人鬼と対決する男を演じたジョシュ・ブローリンだが、金を手に入れて一旦家に帰った晩のシーンでなぜもう一度現場に行こうとしたのかが全く分からなかった。水をもっていたので、車の男を助けようとしているのは分かるのだが、動機は最後まで不明。でも現場に戻らなければ物語は始まらないのだが・・・。
(IE5)

ノーカントリー - goo 映画
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ファンタジーアニメの様な映画

とにかく巨額の宣伝費がぶち込まれたであろうこの映画、公開前はどこもかしこもライラライラでお笑い芸人・藤崎マーケットも「ラララライラ、ラララライラ」とずっと叫んで宣伝していた。まぁそれだけの映画かどうか半信半疑で観たのだが、普通には楽しめる映画にはなっていたので一安心。

この映画の主役ダコタ・ブルー・リチャーズは15000人のオーディションから選出されたらしいが、なるほどと思わせる存在感とかわいらしさだった。この手の映画は主人公に感情移入出来なければ全く駄目なジャンルだが、そこは心配ご無用である。他にも名優達が勢揃いだが、主役級が整った顔ばかり(ニコール・キッドマンなんか人間離れした美しさ)が多くて少々退屈なキャスティングに思えた。

しかし考えてみるとファンタジーの世界だからこういう美形揃いという事もありなのかもしれない、アニメ的な世界は美形しかいないもんなぁ・・・でもヨーダもジャバ・ザ・ハットも醜いけど最高なんですよ。まぁ続編には行こうと思える作品です。

<GOOD POINT>
1.動物のCGが良くできている。俺は基本的にパペット派で未だにCGを毛嫌いしている部分があるが、SFやファンタジーなど非現実的なジャンルだけはどんどん使って下さいという考えを持っている。そういう意味でこの作品のCGの生き物たちは実にリアルだ。よろいぐまの対決シーンも見事だが、どちらかというと登場人物の横にいるダイモン(動物の姿に変えた魂)の動きに見とれてしまった。あと数年もすれば汚れた感じも再現できて本物と区別がつかない時代が来るかもしれない。

2.世界観が分かりやすい。世界中で読まれている原作物らしいが俺は読んでいない、しかしながら充分に理解することができた。そこはとても丁寧な脚本で好感が持てる、原作の人気が高いほど観る者をふるいに掛ける映画も多い。この点では非常に高い評価ができる作品だ。

3.魔女の団体が応援に来るところは面白かった。昔プレステで大勢のキャラクターが一同に戦う「ドラゴンフォース」(セガサターン)というゲームがあったのだが、そのゲームの醍醐味はギリギリで援軍が来たりして一発逆転が楽しめるというものだった・・・と思う。話は逸れたがそれに近い感覚が蘇った。魔女もとにかく美しい・・・これはまぁいいのだが。

<BAD POINT>
1.ライラは少女という点であまり派手なアクションができない・・・それは分かるんだが、クライマックスの戦闘シーンであの動きじゃ普通は死んでしまいますよ。攻撃力が無いなら無いの立ち位置とか魅せ方とかもう少し工夫して欲しい。ここで大人の鑑賞に堪えうるか、子供向けの映画になるかがある程度見えてしまった。続編での修正を期待する。
(IE5)

ライラの冒険 黄金の羅針盤 - goo 映画

懐かしの「せがた三四郎」がドラゴンフォース2のCMに出ていました。
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飛んで、飛んで、飛びまくれ!

この映画のジャンルはSF・ファンタジーである。まずこれを頭に入れて観ることをオススメする。この作品はとにかく最新のVFXで魅せるテレポーテーション(瞬間移動)を堪能すること、それが全ての映画である。しかしながら最初は興奮して見ていた瞬間移動も、おそらく劇中で100回以上も飛びまくっているのでいい加減飽きてくる。そうなると人間の心理としてはやはり物語に比重が置かれるので苦しい展開になってしまう・・・そう、この映画のストーリーはダメダメなのだから。

透明人間になった人間が「女の乳を揉む」という行為に走った「インビジブル」ぐらいに低能な行動に出てしまう主人公。アメリカの男達は本当にバカばっかりですと勘違いされてしまうほどに、自分の欲望にまっしぐらであるので救えない、別にこんな主人公がどうなったって良いと思ってしまうのである。ちなみに主人公はあのアナキン・スカイウォーカー=ヘイデン・クリステンセンである。やはりダークサイドに落ちたままなのか。

<GOOD POINT>
1.とはいえ最初はテレポーテーションの連続シーンに驚かれ、色んな場所に飛んでいく様に楽しくなってしまった。最新のVFXと巧な編集は良く頑張っておりリアリティある動きになっていた。続編やりまっせというフリで終わっていたので、全く明かされなかったなぜテレポーテーションが使える様になったのか?という疑問は解決してくれる・・・と思う。

2.ヒロインの子供時代を、「テラビシアにかける橋」でも絶賛したアンナソフィア・ロブが担当し、今回も存在感ある演技を披露している。美形&演技派子役として個人的には評価は更にうなぎ登りである。これからも頑張って欲しい!

3.テレポーテーションで渋谷にやってくるんだが、やはり向こうのクルーが撮った映像はハリウッド映画になっている(「ブラックレイン」も全然違う)。良く空気の湿度の差が画のテイストを変えると聞くが、渋谷のシーンを見てそれだけが原因ではないな・・・と感じた。別にハリウッドを真似しなくてもいいだろという声が聞こえてきそうだが、個人的にはハリウッドの画のテイストが好みだし実際に優れていると感じる。何が日本の撮影方法と違うのか検証していきたい。

<BAD POINT>
1.全てはストーリー。何故、飛べるのか?ジャンパーを捕まえる組織の実態は?なぜヒロインは最後に主人公と手を繋いで仲良くなっているのか?などなど疑問だけ巻散らかして一つも解決しないのである。全ては続編に・・・ということなのか?一つぐらい解決して欲しかった。

2.上記で絶賛したアンナソフィア・ロブ演じるヒロインが大人になると全く可愛くなくなる・・・こりゃ監督ひどいぜ!特に演技が上手いとも感じなかったんだけどなぁ。やはりナタリー・ポートマンでしょ、顔も似てると思うし何と言ってもアナキン&アミダラ!いい話題になったと思うけど。
(IE5)

ジャンパー - goo 映画
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ブラッド・ピットの力の入れようは分かる映画

ブラピがプロデュースを手がけた作品で、アカデミー賞にもノミネートされた作品。アメリカでは絶大な人気のギャングというジェシー・ジェームズだが俺は知らなかった。ブラピは恐怖心をあおる演技をさせたらハリウッドでも指折りと思うのだが、今回はそう言う意味では相当にハマリ役である。「ゴッドファーザー」のように一家全員が悪と共有しながら生活しているのだが、ブラピ演じるこのジェシー・ジェームズのキレ具合といったら怖くて仕方がない。もうこんな人間が兄弟にいたらてれでも絶縁したくなるだろう。

<GOOD POINT>
1.南北戦争時代の雄大なロケーションを綺麗に撮っている。雄大なロケーションを馬で旅しているのを観ているのはなかなか気持ちよかった。まだアメリカにはこういった土地が残されているのだろう。日本では開発が進み「男はつらいよ」を撮っていた頃の山田洋次監督がロケ場所を探すところに四苦八苦したというから羨ましい限りである。

2.ブラピの熱演を堪能できる。最近は「オーシャンズ11」シリーズや「Mr.&Mrs.スミス」とアクション映画が立て続けだったが、俺はこういう作品のブラピはあまり好まない。大きな要因は喋りすぎるとバカっぽく見えてしまうからだ。「男は黙って・・・」ではないが、シリアスな演技にブラピが栄えることは間違いないと見ている。

<BAD POINT>
1.長い、長すぎる。この緩い編集で160分はダレた。タイトル通りにジェシー・ジェームズが暗殺される所で終わっていたとしても少々長いと思うが、そこから先は本当に長く感じた。もし暗殺者の心理を描きたいのであれば、脚本と構成からいじる必要があるだろう。テンポも抑揚が無い。これが大幅なマイナスに繋がった・・・しかしこれが基本だから。

2.ジェシー・ジェームスの心理描写はやはり読み取りづらい。見ている限りでは精神分裂者以外の何者でもないのだが・・・監督が描きたかったのはそれだけでは無いはず。所々に優しい面を覗かせるシーンもあるのだが、深いところでジェシーが何を考えて感じているのかが分からず主人公への感情移入という意味では薄かった。
(IE5)

ジェシー・ジェームズの暗殺 - goo 映画
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ディズニーアニメ自体にハマル人かハマラ無い人か?

ここ数年、ディズニーは完全にピクサーの出資会社に成り下がってしまい、かつての映像権利とネームバリューにすがりつくだけの無惨な姿を晒し続けていた。かつて「ファンタジア」から「白雪姫」「シンデレラ」「不思議な国のアリス」などの王道作品から「アラジン」「美女と野獣」ぐらいまでのディズニーアニメの完成形を築いた後に、「ノートルダムの鐘」あたりから徐々にステレオタイプ化されてしまった感がある。そこで出て来たのがピクサー、ここで書かずとも快進撃ぶりは凄まじいばかりだ。

そんなディズニーアニメ、製作者が交代したのか、危機感をようやく覚えたのか、遂に従来の殻を破る作品が登場した・・・それが今作である。実は俺は予告編を観たときに、このアイデアに本当に驚かされた。最初はいかにもディズニーっぽいアニメで、またしてもか・・・と思っていたら、魔法の井 戸と繋がっていたのはニューヨーク!お姫様も、王子も、おしゃべりなリスも、お魔法使いもみんな現実の世界にやって来るのである。ディズニーの世界と現実(実写)の世界が繋がっている!このアイデアを考えついた人は素晴らしい。

<GOOD POINT>
1.キャラクターを選んでからアニメを書いていると思われるが、それにしても実写の俳優陣は本当にアニメキャラの特徴を掴んだ演技をしているし、ファンタジーの中に生きている人にしか見えない。王子役の俳優なんて一見の価値があると思います。

2.魔女がニューヨークに現れたときの横断歩道を渡るシーンは一種の凄みがある。実際に魔女とはこんな感じで強力な魔法使うんだろうなと。

3.舞踏会のシーンは「美女と野獣」をイメージしているんだろうなと思った、アニメさながらなかなかしっかりと描かれていて好感が持てた。

<BAD POINT>
1.この作品はディズニーを心から愛している人にとっては高得点間違いなしであろう、この心からという点がポイントなのである。ディズニーはファンタジーであるのだが、絶対に最後はハッピーエンドで終わるファンタジーという事を知った上で楽しまなければいけないのである。俺にとってはこれは全くの緊張感を生まない手法なのだ・・・じゃあ観るなよと言われても反論できないが、そうなのだから仕方がない。
(IE5)

魔法にかけられて - goo 映画
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