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乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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20090615-00000002-cyc-spo-view-000.jpgニュースを見て驚いた。新城幸也選手がツール・ド・フランスに出場! なんちゃってロードファンだが、凄い快挙だということは分かる! 自転車に興味がない人に言うと、オリンピックの100メートルファイナルに日本人が残ったくらい(?)凄い出来事だ。ボスも出ることだし、今年のツールは久しぶりに盛り上がりそうだ! もう今中大介だけに「僕がツールに出たときはですねぇ……」調の解説はさせないぜ!

<写真は新城幸也選手の勇士
(KIURA)

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5117MFZFEKL__SL500_AA240_.jpg震度0(横山秀夫/朝日新聞社)
阪神大震災当日に起こった、ある警察官の失踪を描く警察小説だ。「社会派」シリーズでググって手に入れた一つ。作者は「半落ち」の横山氏である。しかし、これが何とも評価し辛い作品で、私利私欲にまみれた10人近くの登場人物が現れるのだが、それぞれが余りに卑しい人物設計で、感情移入が全くできない。また、それらがステレオタイプすぎて、新鮮味もない。頑固一徹な刑事部長とか、出世欲に取り憑かれたキャリア組とか、一体いつの時代のイメージなのだ。小説としては、一幕物のドタバタ劇で、ラスト60Pは面白く読めるがそれ以外はかなりの忍耐力が必要だった。決して、文章力がないとか、構成がまずいということはないのだが、阪神大震災を小説の「スパイス」として使っていることからも、悪い意味で「プロの作家の仕事」の一つであり、読んでよかったと思える要素はほとんどなかった。ちなみに「半落ち」も同じ印象。作者と相性が悪い可能性も高い。40点

51MBSY961WL.jpgもだえ苦しむ活字中毒者地獄の味噌蔵(椎名誠/角川文庫)
震度0の息抜きに読んでいたいつもの椎名作品。椎名誠にとって初めて書いた小説である表題作のほか、当時の雑誌の書評や本にまつわるエッセイが収録されている。表題作の小説は、その強烈なタイトルそのままの怪作で、奇妙な名前や変なリアリティにその後の不条理小説の萌芽が垣間見える。これはこれで面白い。後のエッセイはもう数十年も前の話なので、さすがにピンと来ない部分も多いが、椎名ファンなら普通に読めるはずだ(ファン以外は退屈かもしれない)。ただ、その中の一つ「文藝春秋10月号四六四頁単独完全読破」だけは超絶的に面白い傑作エッセイだ。椎名ファンなら読む価値が大きい。先程から「椎名ファンなら」を連呼しているが、100人が「震度0」と本作品を読んだ場合、70人くらいは前者を支持すると予想する。つまりはそういう内容である。60点

shimada.jpg武装島田倉庫(椎名誠/新潮文庫)
そしてさらに、「もだえ苦しむ活字~」の息抜きとして読んでいたのが、本作の再読だ。本の合間に本を読むというのは、お餅をおかずにご飯を食べるようなもののような気がするが、その比喩は別に文脈とは関係ない。定期的に読みたくなるSFというのは、自分にとっても後にも先にもこの作品だけ。「感動する」「ドラマティック」「驚愕の結末」「テーマの深さ」「登場人物への感情移入」という点では、本作に勝る本もあるだろうが、「読むこと自体が快楽」という点では、歴代ナンバーワンに推したい一作。その言語感覚は、とにかく素晴らしい。「浅沼ドクタラシ」「眼鏡踊り子製菓のほじほじくん」「炸裂カンノン銃」など本当に痺れる単語で埋め尽くされている。全部で7つの短編からなるが、それぞれのエピソードが微妙にリンクしており、その長すぎず短すぎないさじ加減も、奇跡のバランスになっている。個人的にはある作戦を描いた一編が特にお気に入り。その乾いたスペクタクルに感動必至だ。合わなければ0点という可能性もあるが、一度は読んで欲しい名作だ。98点
(KIURA)
51bBx368qjL__SS500_.jpgヒストリエ(5) (岩明均/アフタヌーンKC)
続編が出ると無条件に買うコミックスは現在6作品あるが、その内の3巻が一気に発売された。レビュー第一弾は、「寄生獣」で名を成した岩明氏が描く紀元前4世紀頃のギリシアなどを舞台にした歴史物「ヒストリエ」の最新刊。この世界観が好きで好きでたまらない作者が、魂を込めて描いているのが伝わってくる。「寄生獣」程の娯楽性やドラマ性はないが、個々のエピソードが面白く、また、泣ける。一度読めば十分という作品が多い中、何度も読み返す内に面白さが増してくるという珍しい作品だ。逆に言えば、少年誌的な漫画を期待すると、地味な印象があるだろう。しかし、今回愕然としたのは、5年かけて刊行されたエピソードが、実はプロローグに過ぎないという点だ。1巻の冒頭の時間軸と5巻の冒頭の時間軸がつながっている……本当に完結するのか、その辺が非常に心配でもある。リアルな殺人シーンもあるので、その辺の耐性がない方には寄生獣同様に向かない。次は2011年か……? 70点

7c14d0920ea0119ed7fbf110_L__AA240_.jpgPLUTO(7) (浦沢直樹/ビックコミックス)
現在「20世紀少年」の映画の第2弾が公開されている浦沢氏の「アトムのリメイク」第7弾。物語は終盤に差し掛かり、光子エネルギーを操るエプシロンというロボットとタイトルの悪役プルートゥとの対決が描かれている。常々思うが、浦沢氏の絵はSFとは程遠い。生態的なロボットがほとんどで、メカの描写は余り楽しめない。逆に、「MONSTER」から確立された謎で謎を引っ張る「浦沢スリラー」的な要素は堪能できる。しかし、サスペンスも泣かせ所も「MONSTER」や「20世紀少年」と同じなのだ。素材の目新しさは興味を惹かれるが、正直このパターンに飽きてきた。レベルは非常に高いが、高度に制御されすぎた絵や物語が、物語への没入の最後の「何か」を阻んでいる気がする。しかし、次の最終巻も必ず買う。それぐらいは毎回必ず楽しめる。 60点

513AwmptFRL__SS500_.jpg無限の住人(24) (沙村広明/アフタヌーン)
浦沢氏とは逆に、「無限の住人」は狂気と暴走が魅力の作品だ。首が飛び、腕がちぎれる血みどろ剣戟アクションが毎度毎度炸裂する。非常にオタクっぽいコメディの匂いと高度な作画、猟奇的な人体損傷に対する異常な興味、純粋に熱い戦闘シーンがミックスされ、他に類を見ない濃い作風になっている。物語やキャラクターの構築力も高いと思う。が、それらの要素が織り成す世界観は、読者を引き込みつつも不安にさせる要素が満載で、今回も物語史上もっとも凶暴な悪役の活躍が描かれているが、何とも不気味な印象だ。とはいえ、物語のクライマックスに向けてテンションは上がる。「寄生獣」が乾いた残酷描写なら、こちらはトコトン湿った残酷描写が特徴で、「清純な」読者を振り落としているが、それはそれでいい。次も待ち遠しい。 70点

51RN1AD3WFL.jpgヘルボーイ (ギレルモ・デル・トモ監督)
前回紹介したヘルボーイ/ゴールデンアーミーの最初の一作で、これも三部作になるらしい。この1作目を観ると、4年間で監督はかなり力量を上げたことが分かる。出てくるキャラクターはほぼ同じだが、魅力がかなり薄め。パイロキネシス(念動発火)の彼女とのラブストーリーと、魔界の扉を開けるラスプーチンとのアクションが大きな柱だが、どちらも散漫な印象で余り楽しめない。アクションも続編の方がかなり冴えている。さらに残念なのはクリーチャーデザインにギレルモ節が余り見られないところ。無理に1作目を観なくても、2作目だけでも十分だ。それにしても念動発火の彼女が強すぎ。ラムちゃんの電撃どころではないぞ。 50点

蛇足:ちなみに新刊を必ず買う5作中の残りの二作は「ベルセルク」と「はじめの一歩」、「バガボンド」。6作中、5作品に「首チョンパ」系の描写が必ずある(笑)。強度で言えば、無限=ベルセルク>ヒストリエ>=バガボンド>PLUTOというところだ。成人してからは残酷さに興味があるのか、単にサディズムに陥っているのか分からないが、結果的には多分どちらかだ。
(KIURA)

26b11d8b.jpgえっ? 終わり? というのが正直な感想である。

擬似ハンディカム映像に半分酔いながら、なんとか観続けていたのだが、なんだかよく分からないまま、ジ・エンドだった。

普通の観客は絶対「えっ」となるのでは。まだ、ヤツらは何もしてないじゃないか。そんな「エイリアンか、バグズかレギオンの真似のような攻撃をして終わりなのか」である。

別に起承転結をつけろというわけではない。怪獣映画はもともと不条理なもので面白い絵が見られれば満足なのだ。俺が言いたいのは、

町の壊し方にオリジナルティが無い。

もっとこう、ゾクゾクするような不気味な現れ方をしてほしい。最初は何が起こったのかわからないまま、途中から、まさか……というのがいいと思う。あれでは最初から、バレバレじゃないか。

むしろ批判の方が多い宇宙戦争の方が俺は好きだ。まあ、こういうジャンルの映画は大好きなので、もっとドンドン作ってほしい。つぎはスターシップトゥルーパーズ3かな。

評価点45点(KIURA)

画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1219763549" は壊れているため、表示できませんでした。


ゲームはやったが映画は観ていない・・・。


なぜか分からんが、最近ブログをアップしようと文字を打つとやたらと段落が落ちていくのだがなぜだろう?enterを変換確定のつもりで打つだけで下がっていくので気が付くともの凄い段落になっていてとにかく打ちにくい。

ちなみにKIURA氏はこういった出来事が起きたことはあるのだろうか?この問題が解決しないと長い文章が打てなくて困ってしまうのだが・・・。


最近見つけた面白映像をおまけに載せておきます。
(IE5)


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