忍者ブログ
乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1229852094  73点


シュミレーションゲーム感覚の映画


ジョン・ウーが自らの財産も10億円ほどはたいて完成させたという、純粋な映画製作費が100億円越えの億円越えの文句なしの超大作。昨今のハリウッド大作は半分近くが大スターへのギャラと消える中で楽しみな作品となった。出演者もトニー・レオン(周瑜)、金城武(諸葛孔明)・・・なぜか中村獅童(甘興)と知っている顔が入っているだけで身近に感じられた。

オープニングに数分間の三国志予備知識映像が流れるが、これはおそらく日本側が作っただろうと思われる。個人的にもこういった試みは初めてだったが、三国志に全く知識が無い人にとっては有り難い映像だとは感じた。まぁ、知らなくても楽しめる様に製作サイドは作らないと行けないとは思うのだが。


<GOOD POINT>
1.ハッキリ言おう、この映画の最大の魅力は三国志物語史上、絶世の美女と讃えられている小喬を演じたリン・チーリンという女優がメチャクチャ綺麗!という事だ。まさにアジアン・ビューティー、何やら台湾で整形したい女性ランキングで何年も連続1位を獲っているらしいのだが・・・まぁ、それはともかく映画初出演を感じさせない存在感で「ほぉ〜、こんな綺麗な人もいるねんな〜」と彼女が出て来るシーンは見入ってしまったのだ。強いて言えば寝るシーンで脱がないのが残念ではあった。

2.上記の内容が<GOOD POINT>の1位に来ている時点でこの映画の魅力度が大体分かると思うのだが、あと一つ挙げるとすればクライマックスの特殊な陣形で敵を囲むシーンだ。まぁこれは映像を見ないと上手く説明できないのだが、結構複雑な陣形を分かりやすく見せるためにカットを丁寧に割っている。割りが多いということでは無く、あくまでも情報としての意味と物語を盛り上げるとしての意味を絶妙なバランスで捉えていると思う。元々、史実にもこの陣形の詳細は載っておらず、ジョン・ウー自ら考え抜いていった事が功を奏していると思われる。やはり、創造することに情熱を注ぎ込むと良い物ができる良い証拠だ。


<BAD POINT>
1.ハッキリ言って全体の7割ぐらいが戦闘シーンなのでダレてしまった。更に言えば、どんだけピンチになっても関羽と張飛がやってくれば瞬く間に100人くらいはなぎ倒してしまうので「どうせ死なんやろ」と緊張感が切れてしまうのだ。せめて主要キャラクターの内誰か一人くらいは殺して欲しかったのだが・・・まさにFFタクティクスのシドが4,5人いる感じだった。
2.ハトが出過ぎと思うんだが・・・ジョン・ウーと言えばハトなんだが。ここまで出されると「もう分かったから」と。敵の陣まで飛んでいくハトって全然ピンとこなかったんだが。
(IE5)

<まぁ、パート2も観ます>

PR
画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1223818665" は壊れているため、表示できませんでした。 88点


今年の日本映画、注目作の最終便が遂に登場。

今年度のカンヌ映画祭、「ある視点」部門の審査員特別賞を受賞。「ある視点」部門とは個性的で将来性のある作品を対象とする作品とされている。個人的な解釈とすれば大衆向けでない作品の事を指しているのかなと思っているのだが、つまり商業的ではない事にも繋がるのかな・・・と。審査員特別賞は大賞に次ぐ賞ということだが予告編を観た時からスクリーンから良さそうな雰囲気を感じていた。

監督の黒沢清は日本を代表するホラー監督という位置づけだが、その人気は特にヨーロッパで高い。その黒沢自身が、「少なくとも日本ではホラーはもう当たらない」と公言しているのだから実際にそうなのだろう。たしかに「リング」から始まったホラーブームは終焉と言っても過言ではなく、一部のマニア向けに量産されている感は否めない。しかも質的にも過去の亜流が多く、ブームの中で殆どの手法が出尽くしたのでは無いだろうかとも感じられる。そんな中で黒沢監督が選んだ題材は「家族」、今までホラー以外として「ニンゲン合格」や「アカルイミライ」などの良い人間ドラマを描いた映画を残しているが、ストレートな家族ものは今回が初めてで期待は高まった。映画は大変良く、題材はなんであれ紛れもなく黒沢ワールドに満ち溢れた映画であった。そしてホラー以外の可能性の広がりを受けて、これからの作品も大いに期待したいと感じる作品である。


<GOOD POINT>
1.ポスターや予告編では全く予想できないが、とにかく笑える。中途半端なでコメディ映画よりも笑える。リストラされた冴えないサラリーマン佐々木竜平(香川照之)とその家族の在り方を描いているのだが、家族の微妙なズレと社会から阻害されていく中でもがいている姿自体は不憫なのにこれだけ笑えるのはどうしてかとずっと考えていいた。結論としては、一生懸命生きていこうとする人間って周りが見えないくらいに必死なんだという事と、その姿勢と実際に写る姿のシチュエーションのギャップが激しければ激しいほど観客としては面白く写るのだという事であろうと結論づけた。リストラ仲間の黒須(津田寛治)と這い上がろうとする姿。佐々木の次男・健二(井之脇海)が教師・小林(アンザッシュの児嶋一哉)に悪者にされて必死に言い返す姿。どれもが胸を打つシーンなのに笑えてしまうのだ。でもこの要素が映画をグッと魅力的なものにしてくれている事は間違いない。

2.黒沢清独特の演出=殆ど芝居らしい芝居をさせない・・・という感じが、とても良い効果を生んでいる。妻・恵(小泉今日子)と長男・貴を含む家族四人の誰もがラストまで剥き出しとしての感情を出さない。途中、ケンカがあるのだが少なくとも吠えているのは竜平だけでお互いが本音でぶつかり合ってはいない、吠えている竜平も訳が分かっていない。こういうアンバランスな雰囲気をずっと最後まで醸し出しながら引っ張れるのは黒沢清の力だと認めざるを得ない。この引っ張りがあるからこそ、一見あり得なさそうな家族がリアリティに満ち溢れてくるのだと感じた。

3.ピアノソナタはドビュッシーの「月の光」という曲らしい。俺は初めて聴いたのだが凄く良い曲で映画に大変合っていた。ラストでピアノを奏でる健二の芝居(もしかして本当に弾いていたのなら凄いの一言)も大した物だが、とても良いラストだったと思う。


<BAD POINT>
1.家を荒らした泥棒(役所広司)が恵を人質にとって逃げている過程で、竜平に会うまでは良かったのだが、その後が蛇足っぽい。海で叫ぶシーンも少し芝居じみているし、あなたは天使だというようなセリフも浮いている様に感じる。ここで結構テンションが下がった。もう少しあの一連を短くしていればもっと映画自体は締まったと思われる。
(IE5)


トウキョウソナタ - goo 映画


前にもアップしたけどもう一度、この予告編をどうぞ。


画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1223451243" は壊れているため、表示できませんでした。 72点


これの原型はドラゴンボールに違いない!

ウィル・スミスが主演した映画って意外と久しぶり・・・なんか、「インディペンデンス・デイ」の後から彼の役回りは大作映画のヒーローって奴ばかりでどうも観る気が起きなかったのである。しかし今回は予告編を観た時からちょっと違うものを感じていた。どうみても今までの自分のヒーロー像を逆手に取った自虐的なヒーローものになっているのだ。本人がまさかそれを意識してはいないだろうが、ここに目をつけた製作サイドの見事な着眼点とキャスティングはなかなか鋭いと思った。

でもウィル・スミスって製作サイドにとってはありがたい役者だなと思う。決して演技派ではないのだが、喜怒哀楽をハッキリと表現する事ができるし、役柄にそれほどこだわりを見せない、来る物拒まずという姿勢がいまのポジションを獲得していると思う。本人の人柄も愛想が良くて、家庭的というイメージがファンならずとも拡がっているのがこういった作品に起用されている要因の一つだと思うのだが。エディ・マーフィーともマーティー・フリードマンともデイゼル・ワシントンとも違うキャラクターをたしかに持っている、今後も活躍の場所に困ることはないだろう。


<GOOD POINT>
1.内容は超人的な力を持ち平和のために人を助けるキャラなのだがヒーローになりきれないという設定、これは本当に目からウロコの様な素晴らしい企画だった。主人公のハンコック(ウィル・スミス)は普段から酒浸りで人助けに出動しても、人を助ける反面周りの公共施設をことごとく破壊してしまい市民のひんしゅくを買ってしまうのだ。他にも浜に打ち上がったクジラを沖に投げてヨットを破壊したり、着地や飛行するたびに道路が破壊されていくなど、随所にドラゴンボールの世界が描かれてりうのだが。まぁ実際に悟空達が争ったあとなんかもこんな風になるんだろうなぁ・・・と思わずニヤリ。今までのステレオタイプなヒーロー像を逆手に取った見事な設定である。その見せ方も非常に皮肉っぽく、カッコイイ映像にあえて小馬鹿にするような音楽を当てている。合成も結構粗い部分があるのだが、この映画に関しては良い効果をだしていると思う。所詮、お伽噺の世界と教えてくれているみたいだった。

2.恩人の妻・レイを演じたシャーリーズ・セロンがまたしても良い芝居を見せてくれる。「告発の行方」でも書いたのだが、本当に向こうの女優は綺麗で演技もピカイチである・・・相当な競争率で生き残ってきたであろう自信と実力を兼ね備えている。とにかく、途中でアッとおどろく役に変わってしまうのだが普通の妻からの見事な変身に「上手いな〜、綺麗やな〜」と感心してました。やっぱり向こうの役者って完全にその役になりきっているから良いんだと思う、日本の若手なんてどこか恥ずかしがってたり、逆にそれを振り切るかのように大げさな芝居になってる場合が多い。先日、緒形拳が無くなったが、やっぱり良い役者ってその役になりきっているんだと思う。


<BAD POINT>
1.ハッキリいって、物語としてはハンコックが嫌われ者から街のヒーローになるまでで成立しているのだが、いかんせんここまでが約1時間弱で構成されているために、そのあとの神としての夫婦の戦いが蛇足に見える。ここは前半のダメップリの面白さをもう少しひっぱりつつ、ハンコックが人々に受けいられていく為の障害にもう少し知恵を絞った方が良かったのではないだろうか?ハンコックがなぜ超人なのかという事は、この手の映画であればあまりどうでも良いと思うのだが。
(IE5)


ハンコック - goo 映画


新たなタイプのヒーロー映画


画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1223389106" は壊れているため、表示できませんでした。 36点


中身はお子様向け漫画映画であった・・・



またしても人気漫画の映画化である。デトロイト・メタル・シティ(以下DMC)は1巻だけ読んだことがあるのだが、個人的には内容よりもその世界が俺の青春時代とリンクしている事に馴染みがあった。映画も現代の話では無く、90年代前期〜中期ぐらいの音楽シーンを背景にしているので安心した。冒頭からなんとカジヒデキ本人が出演して歌っているのが個人的にはちょっと感動・・・できれば短パンで歌っているかどうかを確認したかった。カジヒデキの他にカヒミ・カリィやコーネリアスなどの名前も出て来て、当時のヨーロピアンなニオイを感じさせた「オシャレ系」アーティスト達を懐かしく思い出した。

主人公・根岸崇一=ヨハネ・クラウザー・二世(松山ケンイチ)が憧れるそれらオシャレ系の音楽とは、まるでその対極にあるかのような描かれるデスメタル界・・・中・高時代にへヴィメタルに嵌っていた俺としてはデスメタルも片足突っ込むくらいは聞いていたので、へヴィメタル=悪の根源という単純な描かれ方には疑問符がついた。まぁラストでKISSのジーン・シモンズが(本人はベーシストなのに)ギターバトルを繰り広げてくれたので溜飲は下がったのだが、全体的にそういったテーマを語るまで到っていないレベルの作品と感じた。言い方を選ぶなら、これは完全に子供向け映画だったのだ。


<GOOD POINT>
1.内容とは関係ないのだが、オープニングが中々カッコイイ!シルエットに浮かぶDMCのメンバーとコウモリが織りなす華麗な映像はとても気持ちを高ぶらせてくれる。日本映画ではなかなかこういったオープニングって見当たらないのだが、文句なくここまでは楽しませてくれた・・・始まってまだ5分くらいだが。

2.ライブシーンでクラウザーが叫ぶときにそれに併せてバババッと光る照明が良い効果をあげている。演奏自体はプロがやっていると思うので音楽は本物、となれば演じる方は如何に本物に劣らないようにパフォーマンスを繰り広げられるかという事に尽きると思うのだが、そう言う意味ではクラウザーは満点だ。逆に他の二人はいてもいなくても良いという位に存在感が無いのだが。あと観客も一生懸命に拳を振り上げて頑張っていたのは拍手を送りたい。

<BAD POINT>
1.まぁ肝心の物語の方は全くなっていない・・・ハッキリ言って鑑賞に堪えるエピソードは皆無に等しいといってよい。つまりはこの映画はビジュアル的な面白さを楽しむしかないのだ。葛藤もなければカタルシスも無いのは当然であるが、子供にとってはこういったビジュアルで見せながら、善と悪がクッキリしている話が丁度良いのではないかと思われる。まぁ俺が座った回の観客に子供は一人もいなかったのだが・・・。どちらにしても、この脚本を元に本気で勝負しようと思っていたならかなりヤバイだろう、今回も原作の人気に頼りっぱなしだったに違いない。
(IE5)


デトロイト・メタル・シティ - goo 映画


予告編はいいデキなんだが・・・


画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1223212457" は壊れているため、表示できませんでした。 53点


蒼井優の魅力が最後まで引っ張ってくれる映画


監督は「タカダワタル的」「月とチェリー」など若手女性監督として注目を浴びるタナダユキ監督、「さくらん」の脚本をはじめ殆どの作品を自ら脚本しているが、オリジナル作品は今作が初めてということで気合いが入っていることが伺える。そして主演・鈴子に蒼井優を起用出来たことがこの映画の行方を決定づけた。良くも悪くも女性向け映画になっている。

まぁ・・・このタイプの映画って評価が分かれると思うんだけど・・・主人公がちょこっとだけ成長している映画っていう言い方が一番当たっていると思うが、これを面白く感じる事ができるかできないか?多分、今作だけで言えば女の子の「うん、分かる分かる」という声だけが聞こえてきそうな気がする。

<GOOD POINT>
1.鈴子が百万円を貯めながら各地を渡り歩く物語なのだが、構成的には三話のオムニバス形式的である。その二つめのエピソードである田舎町の物語が良かった。桃農家の長男を演じるピエール瀧がホントに良い味を出している。今まで観た中でも一番いい演技をしているんじゃないかな?実際にこういう図体がでかくてオドオドしたアンちゃんっているし、その性格描写の描き方が良かったしエピソード自体もテーマがあって美しい風景と見事にマッチしていたと思う。


<BAD POINT>
1.とにかく大学生・中島(森山未來)が出て来る三つめのエピソードが全くいただけない。出会って間もなく告白するシーンになるのだが「おいおい、まさか告白かよ」と声が出てしまうくらいあっけない、しかも即OKでベッドイン。「また恋空かよ」と頭を抱えてしまった。まぁ実際に「恋空」ほど罪は深くないのだが、俺は告白するまでのプロセスを描く方が余程盛り上がると思う質なのだが、それを差し引いてもこの映画の二人はファンタジーである。それでラストも予想通り別れるわけだが・・・こんなに展開が読める物語って面白いかな〜?と。あと気持ちをセリフに出している事が多すぎると感じた、「そんなの言わなくても分かってるよ」と言いたくなるくらい馬鹿丁寧なのだ。逆に無言で身体の描写に徹して観客に感じさせる方が絶対に良いと感じた。

2.なんか全体的に画の明るさが低いと思うのだがどうだろう?意図的だとしても、暗すぎる・・・なんかこの手の物語に逆行するかのような暗さなのだ。個人的にはここにかなり違和感を感じて最初は「機械の調子が悪いんじゃないか?」とずっと思って観ていた。なんか「月とチェリー」も暗かったような気がするのだが・・・監督の好みなんだろうか?
(IE5)

百万円と苦虫女 - goo 映画


蒼井優の好きな人には最高の映画です。



カレンダー
02 2024/03 04
S M T W T F S
1 2
3 4 5 6 7 8 9
10 11 12 13 14 15 16
17 18 19 20 21 22 23
24 25 26 27 28 29 30
31
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
TEAM OKKOTO
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
最新コメント
[08/03 きうら]
[07/24 IE5]
[07/19 きうら]
[07/04 IE5]
[06/30 きうら]
忍者ブログ [PR]