忍者ブログ
乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1216303133" は壊れているため、表示できませんでした。  86点


ウォン・カーウァイは喰えぬ監督よ・・・


先に言っておくが俺はこの監督の作品は好きでは無いのが多い。特に「ブエノスアイレス」が駄目でそれ以来の作品を観ておらず、今年に公開した「マイ・ブルーベリー・ナイツ」も見事にスルーしていたのだが、そのスルー期間に公開されて話題になっていたのがこの作品。当時も周りから絶賛されていた記憶があるが、「もうあのブレブレ画面や逆さま画面はご勘弁!」と一切聞く耳を持たずに現在に到っていた。ひょんな事から人から貸して貰ったのだが、その人はこの映画を30回も観ているらしい!・・・3回じゃないですよ、30回ですよ。全く同じ映画を30回も観るなんて正常ではないと思うのだがそれくらいに良い作品というならば、俺の貴重な二時間を今一度ウォン・カーウァイに割いてみよう(大げさな!)と思った訳である。

ちなみに俺が今まで一番多く観たのは多分「ロッキー4」(笑う無かれ、そこの人)であろう。おそらく15回くらいかな・・・小学生だったのでロッキーとエイドリアンが雪原でキスするシーンにドキドキしていた記憶がある。いま思えば青臭いガキであるが、映画が人生の先生と言った淀川長治先生の言葉通り影響を受け続けて今に至っている。ちなみに時点は「オーバー・ザ・トップ」(本当にスタローンが好きだったのね)「バック・トゥ・ザ・ヒューチャー」「エイリアン2」あたりと思われる。意外にスピルバーグは繰り返し観ていないんだなぁ。

<GOOD POINT>
1.この映画を見終わったときに「どうしてもっと早く観なかったんだろう」と後悔の念に駆られた。それほどに完成度が高い作品である。シナリオは無く、即興で演じさせていた作品と記憶しているが、やはりそうなると役者の演技力が試される。しかしながら「ラスト・コーション」で折り紙つきの演技を誇ったトニー・レオン(チョウ)とこれまたウォン・カーウァイ作品の常連マギー・チャン(チャン)に何の問題も無かったようである。どうしてこれ程までにセリフを削りながらも会話ができるのだろうか?後半まで決して肌には触れないのに(握手はする)、既に心の中では何度も絡んでいるかのように見えるのである。悔しいほどに愛らしく狂おしい二人の結末を見届けるまで目が離せなくなってしまうのである。

2,美術が素晴らしく、またそれを収めるカメラの構図も冴えている。やはり色が鮮やかである、特に廊下で風に揺れる赤いカーテンのシーンは最高に美しい。劇中、何でもない風景が会話の途中でインサートされるのだが、そのインサートされた画がどれも素晴らしいのである。これをクリストファー・ドイルとリー・ピンピンがどのように相談して撮影したのか分からないが、カメラマンのセンスってやはり大事だなと改めて教えられた気になりました。

3.それぞれの浮気相手は最後まで声のみの出演だったが、これも良い効果を生んでいた。やはり顔を見せずに観客の想像力を膨らます手法は使い方さえ嵌れば絶大な力を発揮するんだなと感じた。だって実際にマギー・チャンより魅力的な女性だったら観客の気持ちも変わるだろうと思う。結論とすれば、ウォン・カーウァイは喰えぬ男であり、ホームランを打つか空振り三振のどちらかしかない助っ人外人みたいな監督だと断定しました。


<BAD POINT>
1.アパートを引っ越ししてからの二人の展開について行けない。特に二人で海外に行ったシーンが途中でチャンが帰ってしまった事が分からない。しかもそれが今生の別れになっていたという重大なシーンだったので、その後の内容を把握するのに結構疲れた。まぁこの監督、実験的に撮影するのが好きなのであえてそういう風に撮っているのかもしれないが・・・そこが好きになれないんだけど。
(IE5)

花様年華(2000) - goo 映画

PR
この記事にコメントする
お名前
タイトル
メールアドレス
URL
コメント
パスワード   Vodafone絵文字 i-mode絵文字 Ezweb絵文字
この記事へのトラックバック
この記事にトラックバックする:
カレンダー
03 2024/04 05
S M T W T F S
1 2 3 4 5 6
7 8 9 10 11 12 13
14 15 16 17 18 19 20
21 22 23 24 25 26 27
28 29 30
フリーエリア
最新トラックバック
プロフィール
HN:
TEAM OKKOTO
性別:
非公開
バーコード
ブログ内検索
アクセス解析
最新コメント
[08/03 きうら]
[07/24 IE5]
[07/19 きうら]
[07/04 IE5]
[06/30 きうら]
忍者ブログ [PR]