乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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ただの不良漫画ではない
ホーリーランドは、学校でいじめられていた主人公が、不良たちと戦う中で成長していく物語。ただ、成長といっても一般的な健全なスポーツ漫画とは違う。スポーツではなく、ストリートファイトという暴力を舞台にしていることを生かし、強くなる=成長ではなく、それが破滅にも繋がっているという所が魅力的だ。
弱い主人公が強い敵と戦いながら、時には打ち倒し、時には仲間となりながら物語が進む所は王道の少年漫画ストーリー。しかし、作者の実体験も交え、そこには無邪気な喜びがない。弱者が強者を倒すというカタルシスは十分にあるが、その後にさらに深い闇が待っていたりする。登場人物たちも、皆そういう危うさ、脆さを持って描かれている。
僕の好きな「はじめの一歩」というボクシング漫画と比べると、どちらも同じような弱かった主人公が成長していくのに、こちらの方がずっと苦いというのが面白い。どちらも登場人物の心理描写を特徴とし、どちらもお話に深みがあるのだが、その質が全然違う。ホーリーランドが優れているのは、不良漫画、スポ根漫画の枠を超えて、なにやら人生の深淵を覗いているような気がするところだ。つまるところ「生きるとはどういうことか」というテーマを内包しているように思う。
そんなことを考えなくても、ストーリーそのものも良く出来ていると思うのですんなり読める。表紙は多少癖があるが、絵も見やすい。不思議と心に残る作品である。
評価点:80点(但し9巻まで読了時点)
ホーリーランドは、学校でいじめられていた主人公が、不良たちと戦う中で成長していく物語。ただ、成長といっても一般的な健全なスポーツ漫画とは違う。スポーツではなく、ストリートファイトという暴力を舞台にしていることを生かし、強くなる=成長ではなく、それが破滅にも繋がっているという所が魅力的だ。
弱い主人公が強い敵と戦いながら、時には打ち倒し、時には仲間となりながら物語が進む所は王道の少年漫画ストーリー。しかし、作者の実体験も交え、そこには無邪気な喜びがない。弱者が強者を倒すというカタルシスは十分にあるが、その後にさらに深い闇が待っていたりする。登場人物たちも、皆そういう危うさ、脆さを持って描かれている。
僕の好きな「はじめの一歩」というボクシング漫画と比べると、どちらも同じような弱かった主人公が成長していくのに、こちらの方がずっと苦いというのが面白い。どちらも登場人物の心理描写を特徴とし、どちらもお話に深みがあるのだが、その質が全然違う。ホーリーランドが優れているのは、不良漫画、スポ根漫画の枠を超えて、なにやら人生の深淵を覗いているような気がするところだ。つまるところ「生きるとはどういうことか」というテーマを内包しているように思う。
そんなことを考えなくても、ストーリーそのものも良く出来ていると思うのですんなり読める。表紙は多少癖があるが、絵も見やすい。不思議と心に残る作品である。
評価点:80点(但し9巻まで読了時点)
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