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乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1218119657" は壊れているため、表示できませんでした。  78点


観る人の環境や境遇に左右される映画かな

「ハッシュ」以来、6年ぶりの新作に挑んだ橋口亮輔監督、相変わらず脚本・監督・編集を全て兼ねているがテイストはかなり変わったと感じた。公開当初からかなり評判が高い作品だったのと連日満員だったのでこの日まで鑑賞が伸びてしまったが、それでも3分の2の席が埋まっているという人気振り。しかも年齢層が幅広い、この手の単館系映画がじんわりと浸透している良い傾向だ。

<GOOD POINT>
1.橋口監督は自ら鬱に悩まされている体験を元にオリジナル脚本で勝負した、それゆえにリアリティは疑うべくもなく更に「法廷画家」という珍しい職業を取り入れることによって、様々な凶悪事件に関連した人々の悩みや苦しみ、人間離れした凶悪犯たちの抜け殻みたいな生き方=ありふれた夫婦の日常が実は同じくらい苦しいという事を描いているのではないかと感じた。相米慎二監督が得意とする驚異的な長回しの中で繰り広げられる緊張感の高め方に勝とも劣らない演出力で力のある長回しのシーンが繰り広げられているのは賞賛に値する。長回しは演じている役者、じっと耐える監督、少しのミスも許されないスタッフ陣のそれぞれの力が結集しないと成功しない大技なのだ。

2.小説「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で一世を風靡したリリー・フランキーが夫・カナオ役で主役を務めているが映画出演はなんと初めてとのことだった。余程、監督の中でいけるという確信があったに違いないが、このキャスティングが見事な成功を収めていることは疑いもなかった。妻・翔子(木村多江)も普通から鬱に陥り、更に再生していくという難しい芝居を非常に上手く演じていた、間違いなく彼女の代表作になることだろう。ちなみに一番いいなと思ったのは、本屋のサイン会であふれ出る涙を隠すためにその場にあった地図本で顔を覆って無く所。地図本が彼女の悲しみを更に深めている名シーンだと感じた。

<BAD POINT>
1.カナオが翔子に比べて感情の起伏が乏しい為に最後まで感情移入が出来なかった。鬱で自暴自棄になっている翔子を最後までやさしさで包んでいる夫というのは個人的に現実感が乏しかった。しかしこれは、観る人によってかなり意見が分かれる箇所だとも思った、ある意味でこれが映画の面白い所でもあるのだが・・・まぁとにかく観て判断してほしい。

2.ということで寺で天井の絵を見ながら夫婦の愛を確かめ合うクライマックスのあとが非常に長いと感じた。法廷のシーン自体は全然悪くないのだが、カナオがそれほど悩みを抱えている様には思えないだけに何も意味を感じないシーンが続いているように見えるのであった。映画自体も二時間を超えているだけに、最後は結構ダレてしまったのは俺だけだろうか?
(IE5)

ぐるりのこと。 - goo 映画


夫婦って難しい・・・と独身ながら思いました。
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