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乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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画像ファイル "http://blog.cnobi.jp/v1/blog/user/9869aebdd0d7afb9e0b59b286d3beb70/1209040886" は壊れているため、表示できませんでした。  86点

ただの草野球がこんなに面白い

野球というスポーツは恐らく映画で描かれるスポーツとしては最多と思われる。人気スポーツという裏付けもあるのだが、映像として描きやすいという事もあるだろう。一番描きやすい理由と思われるのが、試合の中で会話ができたり多くの選手が出せるので飽きさせなく見せやすいし選手と監督の関係あるいは観客にいる恋人や両親など色々なパターンで対立や葛藤が描きやすいと思うのだ。

だが手が付けやすい題材には落とし穴も沢山ある。登場人物が自然と多くなる為に、それぞれのキャラクター設定が掘り下げられていないとかカメラアングルだけやたらとこだわって中身がスカスカな作品とか結構多い。どんなスポーツ映画もそうだが迫力は本物には勝てないものだ、臨場感を追い求めるなら客は映画館ではなく球場へ足を運ぶハズである。野球映画として求められているのは結局野球を通した人間ドラマなので(これはスポーツ映画全般に言えることだが)、そこをおろそかにしては元も子もないのである。

そう言う意味では「がんばれ!ベアーズ」は良くできた作品だ、なんといってもガキどもの草野球が題材なので「メジャーリーグ」と比べてスケールはとても小さい。しかしながら、その世界で頑張っている子供達のドラマは最後まで目が離せないのだ。アル中の監督率いる弱小球団という設定は、それ以降の様々なスポーツものに扱われたパターンだがやはりウォルター・マッソーが演じるモリス・バターメーカー監督のダメぶりは愛嬌もたっぷりで最高である。このユニークなキャラクターと、テイタム・オニールが演じた天才的な助っ人女ピッチャー(アマンダ)というアイデアでかなり物語を面白くしている。

<GOOD POINT>
1.脚本のお手本みたいな設定づくりで、選手も監督もチームの立場も全てダメという所からスタートして最後は全てをひっくり返してハッピーエンドとなっている(優勝は逃してしまう点も個人的には好きな展開)。描き方もとても自然で突拍子も無く感じさせない所が良い。選手はそれぞれ問題(人間関係も含めて)を抱えてるのだが「そうだよな、子供は子供の悩みがあるもんな」と思わせてくれるのである。

2.試合でピッチャーがキャッチャーに投げ込むカメラは工夫されている、アマンダという少女がバッタバッタと投げ込みアウトを重ねて行くのだが、所詮は女の子が投げる球なので実際には球速に限界があるはずなのだが、カメラを若干ローアングルに構えて恐らくマウンドとバッターボックスの距離を縮めて撮っているんじゃないのかと思うのだが、ホントに迫力のある球がミットに投げ込まれているのが驚きだ。良く投げた瞬間のカットとミットにボールが入るカットを繋ぐ方法で速球を見せるやり方があるが、この映画は一切やらずに一連の動きを連続して撮ることでリアリティを出している。しかしアマンダは少女ながら色気もあって憎い女だ。

<BAD POINT>
1.どうも観客の大人のやり取りが蛇足。まぁ自分の子供が可愛いのはよく分かるのだが、「もっと大人になりなさいよ」という位にみんな自己中心的な考え。でも実際の親はこんな感じなのかもしれないなぁ・・・。
(IE5)


がんばれ!ベアーズ(1976) - goo 映画
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俺も見た
スピッツの曲にテイタム・オニールというのがあるのだが、それで気になってビデオを探したがない。リメイク版ばかりである。で、探してやっとオリジナルを見つけた。
設定は王道なのに定石通りいかないのがいい。いじめっ子が今まで虐めていた少年を庇うシーンが好きだ。バターメイカーも最高。しかしやはりテイタムオニールだ。「こんな薄い胸でも痛むわよ」の台詞にドキューン! ♪今でも君は僕の憧れ~と歌う正宗、わかるぞその気持ち!
KIURA 2008/04/25(Fri)12:24:12 編集
知らなかった
何のアルバムに入ってるんやろ?俺も聴いてみたいなぁ・・・。残念ながら大人になってからは大した活躍をしていないがアマンダを演じたオニールはファンには永遠に愛される事だろう。それはそれで凄い事だ。
IE5 2008/04/26(Sat)11:39:53 編集
オニール
ひとつ前の11thアルバム「スーベニア」の11曲目だ。テイタム・オニールをイメージしたアッパーチューンになっている。これを聴けばかなり入れ込んでいるのが分かる。
本人はどう思うかは不明だが、ひとつの映画が長く愛されるのは俺もすばらしいと思うぜ。
Kiura 2008/04/26(Sat)18:39:23 編集
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