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乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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tamamo.jpg面白い小説はまだまだある

「半七捕物帳」位しか知らなかった岡本綺堂だが、題名に引かれてこの「玉藻の前」を読んでみた。玉藻の前といえば、妖怪ファンにはお馴染みの九尾の狐、そして那須の殺生石。文学全集にも名を連ねる岡本綺堂がそんな「キワモノ」を題材に! 結構ワクワクして読みました。

出だしは地味な展開だったが、これが実に面白い。古文調だが、読みやすく、すぐに物語に引き込まれる。しかし、基本的な物語構造は悲恋である。例えは俗だが、立場の違う二人が惹かれあい、やがて悲劇を迎えるロミオ&ジュリエット方式だ。こんなことを言うと「甲賀忍法帳」(今読んでいる)みたいだが。

物語は非常に不安定で、現代的な予定調和を見ないところが面白い。地味な展開が続くかと思うと、突然、妖怪が跋扈する幻想的な描写が入る。主人公が破滅しそうになると救われ、救われそうになると破滅する。純愛と見せかけ、いきなり主人公がとある姫に惚れたりする。大団円に落ち着くと見えて、まだ何転かする。率直に言って、小説が上手い。いや、無名の書痴が偉大な先達に向かって失礼だ。

九尾の狐、陰陽師、術比べなど、ライトノベル的要素を内包しながらも、これほど奥の深いエンターテイメントに仕上げるとは、岡本綺堂恐るべし。結構、小説は読んだつもりだったが、まだまだ世界は広い。怪談集も面白そうなので買ってしまった。妖怪好き、奇譚好きには是非オススメ。ちなみに青空文庫でも読める(
玉藻の前)ので、ぜひどうぞ。
(KIURA)

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guin126.jpg合掌、そして

2009年5月26日にグイン・サーガの著者、栗本薫氏が永眠された。高校時代からそのグインサーガを読み始めて早17年になろうとしている。現在の最新刊は126巻、ご存知の通り、未完で終わってしまったのである。

連載は1979年にスタートしているので、リアルタイムに読み始めた人は既に30年……そこまでのお付き合いはないのだが、17年間買い続けているシリーズというのもこれだけだったので、思うところはかなりある。また、有名な作家で唯一直接お会いしてサインをもらった人でもある。

正直に言って、最近のグイン・サーガは惰性の産物であったと思う。もし、何の予備知識もなく最新刊を読んだ読者からすれば「何だこれ?」というレベルである。文章は(初期と比べ)砕けに砕け、物語は遅々として進まず、登場人物は愚痴ばかりこぼしている。はっとするシーンもごく稀にあるが、その程度は100グラムの砂の中に1グラムだけ砂金が混じっている感覚だ。いや、1000グラムかもしれない。

もちろん、最初からそうだった訳ではない。最初の17巻は、感動必至の堂々たるファンタジーである。その濃密な光と闇の世界に心奪われたものだった。その後、50巻くらいまでは楽しめる展開もあったし、「まあ、その内滅茶苦茶面白くなるぞ」という期待で読み進めた。そして、50巻を過ぎ、100巻を過ぎ、諦めで塗りつぶされた。作者の自画自賛、同性愛的展開、脇にそれすぎるストーリー、砕けた文章……あの輝きが戻ってくることはなかった。

では、なぜ、読み続けたのだろう。それは多分、そこに、変わらない何かがあったからだ。いつ読んでも、そこでは常に物語が流れている。苦しい時も、楽しい時も、常にそこにはひとつの世界があった。例えそれがくだらなく思えても、終わらない世界で、時折古い友達と話していたような感じだろうか。その場所が突然消えてしまった。当面は無くなることがないと思っていた僕たち全ての憩いの場はもう無い。

マスコミによると130巻途中で絶筆ということなので、後3巻は必ず出るはずである。話としては漸く、漸く本筋が面白くなる「気配」が、「何となく」漂ってきたところだったのだ。しかし、熱心な読者なら、作者が最後まで物語のプロットを考えていたことも知っている。海外では、別人が続きを書くこともあるのだ。
そこで、愛憎入り混じった気持ちで本音を言えばこうなる。

「どうせ、最近はグダグダだったんだから、とにかく、誰でもいいから最後まで書いてくれ!」
ある種のグイン・サーガ読者(同志)には、多分分かってもらえると思う。

何はともあれ、心からご冥福をお祈りいたしします。
(KIURA)

追記:合計24巻出ている「魔界水滸伝」(全部読んでる)も、もちろん投げっぱなしです。

fallout_3_osa_3_2.jpgとりあえず、メインストーリーは終了した。オブリビオンもそうだったけど、メインストーリーを追うだけだと、ちょっと味気ない。FallOut3は、世界を無頼になって探索することにこそ面白さがある。

あるストーリーを追っていると、とある谷に紛れ込んだ。ここはレイダー達の巣、いつも通り銃を乱射してきついお仕置きを食らわせていると、巨大なクリーチャーが捕まっている檻が! レイダーが捕らえたのかどうか、詳しい理由は分からないが、見ているとその巨大クリーチャーが檻を抜け出した。ヤバイ!

俺はあわててヤグラの上に避難! 下を見下ろすと、クリーチャーがレイダーに襲い掛かっている。ハハハ。逃げてる逃げてる、等と高みの見物を決め込んでいたのだが、もっと近くで見たくなって、屋根伝いに近寄ってみた。

屋 根 に 穴 が 開 い て い て 、 俺 落 下。

途端に襲い掛かってくる巨大クリーチャー! あわててミサイルランチャーを取り出して応戦。何とか、倒したと思ったら、本来のレイダーが襲い掛かってくる……。他にも、奴隷商人の村を一人で殲滅したり、巨大蟻を仕留めたりと、ハードなSF冒険体験が満載だ。

RPGなのに筋書きのないストーリーが展開する、それがこのゲームの面白さだろう。ストーリーを最後まで終わらせても、まだまだ未開の地が広がっている。未知の世界を求めてただたださすらう、さすらえない現代人向きのゲームである。ちなみに一番嫌だった思い出は、ある家に入ったとき、

巨大ゴキブリの巣で、マシンガンで一掃すると、足だけがカタカタ動いて向かってきた。

ギャー!
(KIURA)

world_7_l.jpg「よう市民!」と、帝国衛兵に呼びかけられること半年、ようやくOblivion(PC版)をクリア! クリアと言ってもメインクエストが終了したというだけで、サブクエストは結構残ってます。しかし、総クリア時間65時間は私的RPG史上過去最大級だ。

好き勝手にプレイしていたのだが、元来、キャラメイキングなど苦手なので、最終的には洋刀をブンブン振り回す過激な肉弾戦士に。戦闘といっても、敵と見るや近付いて行って、ひたすら切りつけるという昆虫のような戦い方でした。

このゲーム、自分のレベルに応じて敵のレベルが上がるので、いつまで経っても楽にならないという状況が続いていたのだが、強力な武器を手に入れてからは少々囲まれても、刀を振り回して敵を殲滅できるようになりました。しかし、「減るのが嫌い」という性分から、ポーションや魔法、魔法武器(チャージしないと使えなくなる)はほとんど使わず、「勿体ないから取っておこう」と思っているうちに終わりました。

ラスボス(らしき奴)も、何か魔法で抵抗していたのですが、ひたすら接近していって切る! 切る! 切る! で倒しました。後半、敵の拠点を順々に潰すシーンがあるのだが、突っ込んでいって切りまくる様は、何か、道場破りか暴力団の事務所襲撃のようで、殺伐とした気分で3D酔いに耐えていました。

まあ、何はともあれ無事クリア! もう「あなたは私に何をしてあげられますか」という、ホライズン並の直訳に悩まされることもなくなり、スッキリ! さらば「よう市民!」

……で、続いて同じスタッフによるFallOut 3に突撃しました。一言でいえば、「Oblivion」のシステムで「マッドマックスか北斗の拳」という世界観を楽しむRPGです。

そりゃまあ、「でかい人食いゴキブリがウロウロ」しているのは当たり前、盗賊の頭を銃で撃つと「スイカを割ったように四散し、スローモーションで千切れたアゴがくるくる回転して飛んでくるのをじっくり鑑賞できる」など、いかれたしたエフェクトが満載! 現在、銃弾が尽きそうなので、盗賊のアジトを襲撃し「盗賊をバットで撲殺しながら、銃弾を集めて回る」作業の真っただ中です。

画面は恐ろしくきれいなので、この手の世界観に馴染めるなら非常にお勧めの一本。個人的には、頭をぶち抜くと倒れた死体が「しばらく痙攣している」のはちょっとどうかと思います。
時間が全くない。本当にない。いや、あることはあるのだが、以前のようにそれ(無駄な時間)だけしかない、という状況ではないので、生活を維持するための活動が色々ある。これは仕方ない。

・iPhoneを買った話。
・本を2冊読んだ話
・映画「Wall-E」の感想
・どうした! 任天堂

等など、本当にどうでもいい話題が頭をぐるぐる回っている。ああ、無駄な時間が欲しい。

(内部連絡)
えーと、4月いっぱいで職を辞します。なので、5月3日の春天あたり、一発でかく集まってみたいぜ。その代わり4月は地獄の忙しさ。うーむ。

(仕事小話)
先日客(外国人)が「手を触れるな」と書いてある展示品を触っていたので注意すると、「買うのに触らんとわからんやろ、あホか」と言われた。あホかのイントネーションが下手糞で余計に腹が立った。一言教えてやりたいのだが、客だろうが何だろうが、この店に入ったからには俺が法律だ! 金さえ払えば何でも許されると思ったら大間違いだ。もちろん、何も買っていかなかった。お前があホだ!

こんな小話書いているくらいなら、本来の更新も出来た気がする。
(KIURA)
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