乙事組(IE5/Kiura/Pine/MBU/Shinの5人)の共同メディア批評ブログ。ネタバレあり注意!
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あの名作マンガの原点はここにあった!
監督のビリー・ワイルダーは何でも無いような日常をとてもドラマティックに仕上げる天才であると思っている、名作も多いのでまたコツコツと紹介していきたいが今回はこの作品。
家庭を一番に考え浮気などもってほかと考える夫・リチャード(トム・イーウェル)が夏休みの休暇で妻子がバカンスに出かけて一人で過ごしている所に美人女優(マリリン・モンロー)が現れてさあどうする?という話しだが、やはりワイルダーなかなか演出が上手い。妄想癖が強く現実と妄想の狭間で苦しむリチャードは馬鹿馬鹿しいが笑える・・・これどっかで観たことなかったか?そう青春漫画の金字塔、高橋留美子の「めぞん一刻」に登場する五代君である。五代君も最大限の妄想で管理人・音無響子とのラブロマンスを駆り立てていたが、それが結構笑えるのだ。
観た人も多いと思うが「めぞん一刻」は映画化とドラマ化がされているがどちらもファンとしては非常につらい出来映えだった。高橋留美子が「七年目の浮気」に影響を受けたかどうかは分からないが、次に実写化する場合は是非この作品を参考にして欲しいと願う。
<GOOD POINT>
1.コメディ映画なので浮気というシチュエーションを非常にライトに演出しているのだが、ラストでモンローに口づけをされるシーンで、「口紅を吹いてはダメ・・・」という部分のセリフは非常に上手い。リチャードは男としての自信を持ち、浮気はダメだけどこういう浮気ならいいかもと性別問わず思わせる事がこの一言で表されたと感じた。決めゼリフってなかなか決まらないんだけど。
2.この作品のマリリン・モンローはちょっとアホっぽくて可愛い所が良い。有名な地下鉄の風でスカートを押さえる所なんか本当にアホっぽいのだが、女の子ってこういうタイプが結構男性の心をくすぐるという事をワイルダーって絶対に知っていると思う。
<BAD POINT>
1.どうって事はないんだが、登場するのが殆どリチャードとモンローだけでシーンもリチャードの家が大半なので説明ゼリフばっかり、まぁコメディなので許せるのだが。モンローが出て来るまでの序盤が少し退屈なくらい。
(IE5)
七年目の浮気(1955) - goo 映画
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普通にかなり面白い
マリオカートはアクロバットなレースゲームで最もメジャーなタイトルだ。レース=速さだけを競うという視点ではなく、レース=順位を競う、という視点でお互いに邪魔したりしながら、ギミック満載のコースを駆け抜ける。この「早すぎない」というのがミソ。互いにぶつかったりしながら、抜きつ抜かれつのレースが楽しめる。いや、もはやこんな説明が不要なくらい、売れているシリーズだ。
Wii版の最大の売りは、やはりハンドル操作。コントローラーと比べ、アクションが大きくなる分、ストイックな走りの追求は難しいが、間口が劇的に広がった。これで3歳の子どもも70歳のおじいちゃんも一緒に遊べるのである。ゲームばっかりやっている俺でも、やはり面白い。ドリフトがやりにくいが、ハンドルを握ると、なんかワクワクする。ゲームってやはりこのワクワクが大事だ。いや、エンターテイメント全般に言えるかもしれん。
レースゲームとしても基本はしっかりしているので、記録の追及も可能。また、Wi-Fiでの対戦も快適に装備しているので、一人で遊ぶのに飽きたら、ネットにつないで楽しめる。もちろん、4人対戦も可能。友達と遊ぶマリオカートは、最強のパーティアイテムだと思う。ボリュームもあるしオモチャとして非のうちどころがない。
もう四六時中ゲームをしていた時代には戻れないが、確かにゲームにはこんな楽しさがあったと、しみじみ思う。
評価:90点
これでグラフィックに驚きがあれば満点だが、それはソフトの責任ではないかもしれん。もともと映像に凝るゲームではないし、正常には進化してます。
凄い映像技術だが全くそれを感じさせない映画
鑑賞後に思い浮かんだのは「これは『ジャンパー』のインディーズ版だな」というもの。なんか特殊能力を使う映像は凄いんだけども、それに馴れてしまうと大した話しでも無いので退屈・・・みたいな感じである。ただジャンパーの主人公よりもこっちの方が全然しっかりした人間であるが。
とはいえ、時間を止めることの出来る主人公がその力を使った時の画はどういう風に撮っているのか分からない。おそらく役者が我慢して固まっているのだと思うのだが、全く微動だにしない所もあるので「?」と終始唸っていた。おそらく合成も使っているんだろうが・・・これだけの技術をこういう低予算的な映画に使えるというのが面白い効果を挙げている事は確かだった。
この映画で描かれるスーパーマーケットの夜勤状況は若者達の遊び場だった、もう10年ほど前になるが俺もコンビニで夜勤のバイトをしていたときは完全に遊んでいる感じだった(勿論、決められた事はこなしているので悪しからず)。そう思うと日本も世界もあんまりやってる事は変わらないなと少し懐かしく思った。
<GOOD POINT>
1.パーティーに行く時にバイト仲間がそれぞれの家で準備する様子が軽快な音楽に乗せて描かれるシーンがとても個性が出ていて良かった、こういうシーンはとても勉強になる。仕事に運が向いてきて自信を取り戻しかけた男、好きな人に最高な姿で会いたいと服を何度も着替える女、女とやることしか考えていない友人、などなど性格描写を描くにはとても良い方法だと感じた。
2.ラストでストップした雪の世界へ飛び出したときに、雪を通過した跡が人型にかたどられていたが、とても細かなアイデアながら素晴らしい効果を出しており感心させられた。とても幻想的な青いライティングも素晴らしくクライマックスを盛り上げていた。
3.劇中に沢山の女優が裸で登場してくるが、主人公が子供の時に衝撃を受けたという女性のボディはえらいことになっていた、階段を上がる背中から左右に乳がはみ出しているので「こりゃ只の肥満体型じゃないの?」と思って観ていたら、振り返るとその完璧さに「OH! MY GOD!」である。そりゃ、影響受けるぜと納得するボディだった・・・世界は広い!
<BAD POINT>
1.恋人に振られ不眠症になったというだけで「世界が止められる力」を持つ主人公・・・まぁこれが映画のキモだから、そんなのあり得ないと言うのはナンセンスかもしれない。しかし、自分以外にもこの力を使える男が出て来たが、アイツは一体なんだったんだ?という疑問は最後まで解決されなかった。
2.クライマックス前に主人公とヒロインが喫茶店で延々と喋るシーンがあるが、これは一工夫欲しい所。どれだけセリフが良くても、あれだけ同じシーンでカットバックが繰り返されるとテンションが落ちてきてセリフは右から左である。
(IE5)
フローズン・タイム - goo 映画
当時はこの曲を聴きながら朝を迎えてたわ・・・。
印象派の天才はヌーヴェルバーグの父を生んだ
俺は絵画や美術・陶芸品などには全く興味を持たない人間だったが、なぜか30代に入ってから俄然興味が湧いてきて、暇と金が許す限り美術館や写真展に足を運ぶようになった・・・人間、分からんものである。というわけで新しいカテゴリー「アート」を作ってみたが、あまり映画のように専門的な事も言えないので感じたままに書いてみます。
とはいえ、この企画は映画の要素も入った珍しい展覧会だった。画家のピエール=オーギュスト・ルノワールと映画監督のジャン・ルノワールが実の親子だということはあまり知られていないらしい。まぁ映画監督の名前なんて映画ファンくらいしか記憶していないだろうから仕方がないが、ジャン・ルノワールは60年代に映画界に吹き荒れたヌーヴェルバーグ(新しい形の映画を模索する運動。ヌーベルバーグとは新たな波という意味のフランス語)の映画監督達から父と崇められたフランス映画界の大巨匠である。
会場は父の絵画と、その画に影響を受けた息子の映像(作品の1シーン)が交互に織り交ぜられながら構成されていた。例えば、<陽光のなかの裸婦>という画から影響を受けたのが「草の上の昼食」の中で水浴びをする女性であるとか、<ぶらんこ>から「ピクニック」の女性がぶらんこで立ち漕ぎをする名シーンが生まれたとかである。ジャン・ルノワール曰く「私の人生はどれだけ父から受けた影響を残すことができるかだ」と語っていたらしいが、それほどに父が描いた画の影響は大きかったのだろう。でも親父が凄すぎると息子はダメになるパターンが多いが、親子共々これだけの名声を得ると言うことは珍しいのではないだろうか。
ルノワールの画は風景画に退屈なものもあったのだが、人物画はとても良いものが多かった。特に<小川のそばのニンフ>の溢れる透明感に心を奪われ、<座る女>の済んだ眼差しにドキリとさせられた。両方、ルノワールが惚れていた女性らしい。創作魂が燃えているのが良く分かる。
この展覧会のCMで使われた坂本龍一のテーマソング「dancing in the sky」(ピアノソロ)もとても良い曲、機会があればご試聴くだされ。
(IE5)
ルノワール+ルノワール展 公式ページ
奇跡的なミュージカル映画
今日から古典を見直す意味でも過去の名作も新作と平行して検証していきたい。今までも散々映画は観てきたので、一つルールを作ってみた。初めて観た、何回も観たに関わらず、いま観たモノを書くということ。つまり現在の自分が持っている感覚で評価していきたい。
「赤い靴」は名作中の名作ミュージカル映画として語り継がれてきたが、いま観ても全然その評価は変わらないと言えるだろう。この映画が素晴らしいのは、ミュージカルと映画が極めて自然な流れで繋がっていることに他ならない。人気バレエ団に生きる面の人間、裏の人間、明日を夢見るバレリーナ。生きる事とは踊る事とはばからない人間達のドラマが全てダンス部分に集約されているのである。
最近も数多くのミュージカル映画が作られているが、曲の良さや歌やダンスの巧さには力を入れているが肝心のストーリーとリンクしている作品がどれだけあるだろうか?
<GOOD POINT>
1.バレエという取っつきにくい題材を分かりやすくするために、冒頭のシーンで全くバレエ無知の音大学生達とバレエファンとがいがみ合わせて上手く説明している。
2.憎まれ役の描き方がとても上手い、生活を全てバレエに捧げているレルモントフ(アントン・ウォルブルック)はバレエに妨げになるモノを全て排除しながら生きている堅物なのだが、全然憎めないキャラクターなのだ。逆にヒロインのヴィキイ・ペイジ(モイラ・シアラー)に「お前、踊りが人生と違うんかい!」と突っ込みをいれたくなる。
3.20分に渡る壮大な「赤い靴」上演シーン。実際のバレエと映画のマジックを実に上手く融合させたのが素晴らしい。どこを切ってもアイデアの塊の様なシーンである。CGが無い時代の方がより幻想的で感動的な世界観を作り出せると感じるのは、やはりどうにかしてイメージを伝えたいという情熱からくるアイデアの凄さだと感じた。
<BAD POINT>
1.最後にヴィキイが列車に飛びこみ自殺を図るシーンで、どう考えても即死と思うだけに最後の事切れる箇所は入らないと感じた・・・まぁ赤い靴にかけているのだろうが。
(IE5)
赤い靴(1948) - goo 映画